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【数学PDF】ベッセル関数



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1. いえやす:

はじめまして。 ベッセル関数(PDF)を参考に勉強させていただいています。詳しく説明されているので非常に助かっています。

その中で、よく理解できない点があるので、お教えいただければありがたいです。

(1) ベッセルの微分方程式で定数 \(\nu\) を複素数とされていますが、複素数まで拡張して考える必要はあるのでしょうか?複素数として考えなければならない例をお教えください。

(2) \(\rho=-\nu=-1/2\) の場合、\(0\times c_{1}=0\) となって、\(c_{1}=0\) とは限らないと思うのですが、この場合でも \(c_{1}\) は任意なので 0 と選ぶと考えればいいのでしょうか?

よろしくお願いします。

2. 管理人:

こんにちは。
質問については、おそらく6ページ目の(1)ベッセルの微分方程式の定義についてと、(2)その直下にある冪級数表示の導出についてですね。(PDFの定理番号等が??になっていたり\(\nu\)\(\mu\)になっている部分についてはごめんなさい)
 まず、(1)についてです。わざわざ複素数で定義をしているのは、節名からもわかるように「ベッセル関数の一般化」ということなので、ベッセル関数を複素関数としての定義を与えるために、ベッセルの微分方程式ををそのように与えています(数学的には実関数の振る舞いは複素関数としての振る舞いを調べるのがベターです、例えば正則性や留数については実積分でも現れますね)。複素数のベッセル関数はローラン展開の公式

\[e^{w(z-\frac{1}{z})}=\sum_{n=-\infty}^{\infty}J_{n}(w)z^{n}\]

とともに信号処理であらわれることもありますが、\(\mu\)が複素数となることはまずないと思います。
 (2)についてはこちらが言葉足らずなだけかもしれません。まず、係数\(c_{1},c_{2},\cdots\)は定数であり、\(\rho\)については\(\rho=\pm\nu\)を満たします。\(c_{1},c_{2},\cdots\)\(\rho\)によらず定数なので、\(\rho\)のプラスマイナスは\(c_{1},c_{2},\cdots\)についての場合分けを意味しません。なので、\(\rho=\nu\)のときには

\[((k+\nu)^{2}-\nu^{2})c_{k}=-c_{k-2}\]

という\(c_{1},c_{2},\cdots\)に関する条件式が、\(\rho=-\nu\)のときには

\[((k-\nu)^{2}-\nu^{2})c_{k}=-c_{k-2}\]

という\(c_{1},c_{2},\cdots\)に関する条件式が得られ、これら2つから\(c_{1},c_{2},\cdots\)が決まります。これらの条件式を俯瞰すると、特に\(\rho=\nu\)のときの条件式が強い意味をもち、\(c_{2k+1}=0\)ということが求まります。
 質問にあったように、\(\rho=-\nu\)のとき\(c_{1}=0\)とは限らないとも考えられますが、それは\(\rho=\nu\)の場合を考えないときのみです。実際には\(c_{1},c_{2},\cdots\)\(\rho=\nu\)のときの条件式\(((k+\nu)^{2}-\nu^{2})c_{k}=-c_{k-2}\)も満たさなければならないので、そこから\(c_{1}=0\)でなければならないことがわかります。
 質問への回答は以上です。お役に立てたのならば幸いです。

3. いえやす:

ご回答ありがとうございます。

・係数 \(C_{0},\,C_{1},\,\cdots\)\(\rho\) によらない定数であることが理解できていなかったようです。ご説明により \(c_{1}=0\) となることが理解できました。

\(\nu\in\mathbb{C}\) とする件も実際の応用問題で \(\nu\) が複素数となることはないということで納得しました。

・また、本文の第2種ベッセル関数の関数形をロンスキー行列式から構成する方法は、とても分かりやすく理解が深まりました。

ありがとうございました。